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東屋~あづまや~

主に小説を書います。他にも雑記や時事ネタ、その他もろもろ思ったことを思ったように更新していくつもりです。ブログ東屋~あづまや~

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お待たせしましたー! 

雑記


 PCを作ろうとしてから数日、持っていたPCが物理的に吹き飛びました。自転車で転んだ時に、ね…
 でももう大丈夫! 自作PCが出来上がりました(爆) これからはこのPCで作業していけますやったねたえry

 そんなこんなで遅れた次話。しかも短い(泣) そしてこれからも遅くなるかも…(研究しろの声が!
 出来る範囲で出来ることをしていこうと思います。とりあえずハーメルンに登ry
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萃香の思惑 

一章:家族会議で萃無双


 時は零時。場所は博麗神社、境内。
 その入り口に立つ鳥居から、薄雲を越えて届いた月明かりで作られた長い影が伸びている。
 今夜は月が明るい。空を見上げると、天蓋に浮かぶ月の明るさに瞼が自然と細くなる。手を伸ばせば届きそうなほど近くて遠い月。
 萃香は杯になみなみと酒を注いだ。そのまま夜の静寂に身を任せる。
 月夜に何を想い耽る。波紋が消え、月が映る。それに何を投影したのか、萃香は満足気に頬笑み、杯のそれを呑み干した。
 
 萃香は月が大好きだ。それと同時に、大嫌いでもあった。

 月は大和と名付けた息子の生まれ故郷。月は大和と出会う切っ掛けを与えてくれた場所。かげがえのない友人が、ついこの間まで長く苦しい時間を送る原因を作った場所。

「いっそのこと、月なんて無くなればいいのになぁ」

 そうすれば悩む必要もなくなる。そうぼやいた萃香に待ったを掛けるような、それでいてゆったりとした声が隣から上がった。

「それは困るわ。月見酒が出来なくなるなるもの」
「一度辛酸を舐めさせられた場所なんだ、いいじゃないかよう」

 小馬鹿にするように笑った萃香の隣で、長い金髪の女性――紫は杯を月に掲げることをもって返答とした。
 所詮、いま見えている月は実際のものと別物だ。辛酸を舐めさせられたのは地上から見上げる月ではなく、静かな海と呼ばれる先にある月の都。表の月は地上から見上げる者だけが楽しむことが出来る特権なのだと。

「……」
「……」

 黙って杯に酒を注ぐ。
 呑み干すまでに時間が掛った。

「なんでこう、最近の酒は苦く感じるのかねぇ」

 珍しくちびりちびりと呑んでいた萃香がそう呟いた。その呟きに込められた侮蔑とも取れる感情。杯に映る自分に、萃香の顔には嘲笑が浮かんだ。

「紫、わたしは間違ってるかな?」
「いいえ、貴女は正しい。その正しさが彼らを傷つけるのなら、それは仕方のないことですわ」
「それ込みで始めたことさ、それについて今更何も言うまいよ。ただ――そう、ただ、想像してた以上に辛いだけさ」

 大和は全てを受け入れる幻想郷の管理者になる道を選んだ。それは、この先立ちはだかる全ての幻想に立ち向かう事を意味する。
 その道のりは遠く険しいものになる。今までは大和一人だけが傷つくだけで良かった。しかし、幻想郷という世界を廻す以上そうはいかなくなる。
 誰も傷つかずに進むことなど出来なくなる。前に進もうとすればするほど、救いの手を伸ばした分だけ他の誰かが傷ついていく。それが大和なのか、他の誰かなのか今は分からない。しかしそれは起こるのだ。嘗ての紫のように、幻想郷に戻ったばかりの大和のように。幻想郷が全てを受け入れる限り、それは続いていく。

 ――だから、大和は誰に対しても平等でなければならない。平等でなければ耐えられない。

「理想と現実の境界に押し潰される前に枷を外す――ごめんなさい、嫌な役目を押し付けて。貴女だって、本当なら……」
「別に構わないよ、大和だってもうとっくに理解してるはずなんだからさ。それこそ、あの巫女を失った時にね。それを子供の理屈でだだを捏ねているだけだ。"認めるくらいなら子供のままでいい" って」
「じゃあ彼を地底に送ったのも?」
「大将には覚妖怪と会わせるように頼んである。そうすりゃ、義務のために自分を殺してまでやってたことに気付くだろ? それでも知らんぷりをするなら、私が何度だって、理解するまで教えてやる」
「……ごめなさい、萃香。本当なら私が教えるべきことなのに」
「いいよ、教えるのは親の義務だ」

 ――管理者は誰に対しても平等でなければならない。
 贔屓にする者をつくれば不和を生む種となる。
 ――管理者は全てにおいて取捨選択をしなければならない。
 どちらがより幻想郷にとって価値が高いかを見極めて。

 幻想郷の管理者となるのなら、そうならなければならない。
 そうでなければ、何かの為に誰かを犠牲にしなければならない場面で、大和は必ず躊躇い、自分自身を犠牲にしようとするだろう。
 だがそれは許されない。幻想郷の管理者が自己犠牲を選ぶなどあってはならない。責任を放棄するこなど許されないのだ。それが管理者の責務であるのだから。

 萃香はそれを大和に教えることが辛かった。
 "全ての人と手を取り合うために絶対諦めない" それが大和の亡き想い人への誓い。その心の柱を、譲れないと心に決めた誓いを踏みにじる行為に萃香は胸が引き裂かれそうなほど悔やんでいる。どうして息子の夢さへ守ることができないのか。自分たちは何故こうも無力なのかと。

「―――って、紫は考えてるんじゃないか?」
「……え?」
「やっぱりそう考えるよなぁ紫なら。……なあ紫、わたしが可愛い息子を苦しめるようなことをすると思うかい? 心を鬼にして、お前もそろそろ物事の分別を付けろって言うとでも思ったんだろう? 馬鹿だねぇ、そんなことするわけないだろう」

 萃香はまっすぐ紫を見つめてそう言いきった。
 そう、萃香が大和を苦しめるような事をすることは万に一つもない。在りはしない。理由なんてもの萃香にはない。あるとすれば、どれ程時間が経とうとも大和が自分の息子だからか。

「枷を外すってのは、あの小娘たちを大和から遠ざけるって意味じゃない。わたしはそれでも全然構わないんだけど、大和が嫌がるのは目に見えてるだろ? だったらあいつら自身が大和の枷にならなかったらいい」
「貴女まさか……」
「そう。わたしが今回こんな茶番を用意したのは、あの小娘たちを成長させるためなのさ。足手纏いになるっていうなら、足手纏いにならないくらい強くなればいい。そうすりゃ全部巧く回るさ」
「……不可能よ。腕っ節の強さならどうにかなっても、心の強さだけはどうしても時間が必要になるわ」
「できるさ」
「何故そうも言い切れるの?」
「自分たちがそう望んでいるからさ。あの小娘共は庇護下に置かれるのを良しとしない。何時だって対等で、隣にいられる関係を望んでる。だからこそ腹立たしいんだけどね」
「……必ず破綻するわ」
「その時は潔く諦めてもらうさ。もっとも、そんな時は来ないだろうけど」

 何気なく萃香はそう言ったが、紫はその目論見が成功するとはとても思えなかった。
 霊夢たちと大和の間には、どうあっても埋めることの出来ない経験の差がある。大和が経験した千年で得たものは数知れず、数字で表せられないほどの重さがある。萃香はその千年の重みを、齢二十にも満たない少女たちに背負えと言っているのだ。
 長い年月を掛けて数々の人妖を見てきた紫には、それがどれだけ酷なことなのかが分かる。だから紫は、萃香が大和の"利" にならない者との関係を絶とうとしているのだと思っていた。

「"そう、やっぱり貴女たちはそうなのね"」
「そうだね。わたし達、鬼は自分のしたいようするのを良しとするのさ」
「今も昔も変わらなく気に喰わない考えね。反吐が出る」
「自分を押し殺した人生に何の楽しみがあるって言うんだい? 教えてくれよ、枷に囚われた妖怪の賢者様」

 幻想郷を揺るがしかねない二人の放つ一触即発の空気に、境内の近くで様子を伺っていた小妖怪や野鳥がいっせいに逃げ出していった。

「ねぇ萃香、私は貴女のことを大切な友人だと思っているわ」
「わたしも同じさ」
「和解と言ってはなんだけど、大和に負けてからはある程度気持ちに整理をつけられたと思っている」
「そうかい」
「でも、貴女や貴女たちと分かり合える日がくるとは思えないわ」
「そうかい? わたしはそうは思わないよ」

 紫は杯を宙へと放り、腰掛けていた鳥居の上から離れた。杯が地に落ちた音はしない。既に開かれていた隙間の中へと吸い込まれていたから。

「……せいぜい頑張りなさい」

 紫は萃香に背を向けたまま、少しの間を空けてそう言った。その間にどのような葛藤があったのか、萃香は推し量ることは出来なかった。ただ、曲がりなりにも送ってくれた応援の言葉を、曲がった受け方をしてはならないとだけ思い、萃香はこう言った。

「ありがとう」

 その言葉に紫は一度も振り返らず、隙間の中へと消えていった。萃香もそれを黙って見送った。

「……ん?」

 そして遠く見つめる先、魔法の森から文字通り飛んで来る存在を萃香は感じ取った。一日は安静にする必要があるくらいには痛め付けたはずなのに、と萃香は思ったが、頭に血が昇っていれば無茶もするかと納得できた。

「わたしは別に勝とうが負けようがどうでもいいんだ。ただ、おまえ達がどれだけ覚悟を持っているのかを見せてくれればそれでいい。そうすりゃ、自然とお前たちが勝つさ」

 ――見せてみな、大和が信じるお前たちの強さを

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現在改訂中 

雑記

最近更新出来て無くて申し訳ないです。更新出来るものがあまりないのですが、

二章の"@ここまで改訂" と書いてある所までは改訂完了しましたー。

などと言っても一話しか進んでないですけど(汗)

改訂版を考える中で色々考えている時に、メリー=紫 説がふと、何故かいきなり沸いて来ましたw

メリーが紫だとして考えると、続伊吹でれんこが……うむうむ、などと妄想だけが膨らんでいきます(笑)



最近はPCパーツを選びつつ、改訂作業と次話を黙々と書いています。

PC完成したら効率上がるんだろうなーと、進学を決めた私の夢膨らみます。
留学したいよ、留学。私をドイツに連れてってーw ←元ネタ分かる人いるのかなw 私もまだ産まれてない頃みたいですね。

ハーメルンに改訂版だけ投稿すると言いながら、登録すら出来ていない体たらく。
むむむ、このまま無かったことにだけはしたくないですね。

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ようやっと更新 

雑記


ようやっと更新出来ました。いや~、特段忙しいわけでもなく、ただ人様のSSを読み漁ったりしてました。

そうやって読んでいる時にPCを自作したくなったり、ヘッドフォンアンプ作ってみたくなったりしましてw
いろいろと情報集めていたらこんなに掛ってしまいましたと。

ヘッドフォンアンプは形になってきたのですが、PCはさっぱりです(笑) 誰か詳しい人ー



最近はぜんぜん更新できていませんでしたが、これからは自分を追い込みますぜ!
ハーメルンにも登録……するつもりです! 伊吹伝の改訂版でもこそこそと投稿させて貰うつもりです。

あ、もちろん小説家になろう やブログの方も更新していきますよー。続伊吹はここでしか本気でやるつもりないので。


私に電気の神様が降ってきますように…(病)

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状況変化 

一章:家族会議で萃無双



「邪魔しないで。勝てるのも勝てない」
「そっちこそ、私の邪魔ばかりして」
「オイオイお前ら、負けたのをそんな人のせいにするなよ」
「一番足を引っ張っていた人は黙っていて下さい」
「だ、そうよ。私もそれには賛成」

 とりあえずの応急処置を終えた途端にこれではやってられない――治療を施したアリスはそう頭を掻いた。
負けたことに落ち込むでもなく、治療したアリスに感謝することすらせずに互いを罵る霊夢と妖夢。至る所に包帯を巻いた痛々しい姿にも拘らず、口から出てくるのは攻撃的な言葉ばかり。
――いっそ包帯を剥いで塩でも塗ってやろうか。
 自身のベッドが現在進行形で軋みを上げている姿を見て、アリスは露骨に顔を顰めた。

「それは否定しないけどよ、お前らもうちょっと冷静になってもいいんじゃないか?」

 文字通り傷に塩を塗らずにいられているのは、魔理沙が冷静でいてくれているからこそだ。
紅霧・春雪の異変を経て、魔理沙は自分の力不足を本当の意味で理解している。そして、それを克服する為に大和の下で日々魔法の修練に励んでいるのだ。負けた悔しさは確かにあるだろう。しかし、それは自身の至らなさが原因だとはっきり分かっている。
 だからこそ、二人から挑発的な言動を浴びせられても冷静でいられるのだろう。アリスは嘗ての教え子の成長をひしひしと実感した。

「じゃあ冷静に、どうして、誰のせいで、負けたか言ってあげましょうか?」

「いや、いい。それは私が一番よく分かってる」

「それで何も感じないと? 貴女にはプライドと言う物がないのですか!」

「そんなもん三日も前に犬に喰わせたな」

「私を馬鹿にしているのですか!? 私よりも弱いくせに!」

「現実が見えてねえ三流剣士に言われたかないね。第一、馬鹿正直に突っ込むお前をフォローするせいで私の動きが制限されて、霊夢が私のフォローに回らざるを得なかったんだぞ! 何が”私よりも弱い” だ! ちょっとは周り見て動けよ!」

 ――前言撤回、やっぱ駄目だこの子!

 頭を掻きむしりたくなる衝動を、紅茶を呑むことで落ち着かせようと努力する。

(カップが震えてるのだ)
(シャラップ!)

 再び影の中に潜った悪友がここぞとばかりに煽ってくる。
――落ち着け、落ち着きなさいアリス。常に余裕を持って優雅たれ。いい言葉だと思わないかしら? ねえアリス、常の私にこそ似合っていると思わない?

 フフフ、と引き攣った笑みを浮かべながらカップを傾けるアリス。互いに嫌悪感を隠さない魔理沙と妖夢。我関せずと黙り込んだ霊夢。消毒液の臭いが充満した家の中は、なんともカオスな空間へと変わっていた。

「――魔理沙、それに妖夢。次は私だけでやる」

 そんな中、霊夢が静かにそう告げた。喧騒の中でもしっかりと通る声に、全員の視線が自然と霊夢へ集まる。

「私なら勝てる。……ううん、違う。私だけなら勝てる」

 目を瞑り、深く、刻み込むようにそう告げた。

「勝てるかもしれない、だろ。お前一人でどうこう出来る相手じゃないことくらい分かったはずだ。それに、萃香のアレはスペルカードなんて言葉だけの肉弾戦だぜ? 私たちは師匠みたいに頑丈でも、妖怪みたいに中々死なない身体を持ってるわけじゃない。一撃貰うだけでも死ぬかもしれない弱い人間だ。お前さんはどうか知らんが……。
そんな奴相手にして、よしんば勝てそうになったとしてもだ。互いに頭に血が上った状態になって止まれなくなったら――」

 ――死ぬかもしれない。
魔理沙が言わんとすることは、この場の誰もが理解している。霊夢が人間の枠に当て嵌まらない程の強さを持っていることも。
藍を倒した霊夢なら、萃香とも真正面から闘える――かもしれない。だが、それは嘗て最強と言われた巫女が藍を疲弊させていたからに他ならない。
 それは霊夢自身、百も承知している。だが、それでも博麗霊夢が博麗霊夢となるために、この異変は自身の手で解決すると霊夢の心は決まっている。

「大丈夫、あの馬鹿親だってその辺は弁えてる。必殺の一撃を放てないあっちとは違って、私は少々頑丈なあいつには全力を出すことが出来る。これほど有利な状況で負けるなんて――」
「勝てないわよ?」

 負けるなんてことはない、と宣言する霊夢をアリスが遮った。
 アリスは至極当然のことを言ったつもりでいたが、魔理沙や妖夢は眉間に皺を寄せている。霊夢はまだ、その瞼を閉じたまま耳を傾けている。

「はぁ……呆れた。まさか、一人で萃香相手に勝てると思っているなんて」

 深いため息とともに額を手で覆った。今まで我慢してきた分、天井を仰いでじっくりと。

「おいアリス、呆れるのは後にして理由を言えよ。そんなこと言われたら誰だって腹が立つ」

「理由ね……強いて言うなら、相手が萃香だから、かしら」

「アリス、答えになっていません」

「答えになってないのが答えなのよ。幻想郷で一目置かれている奴は存在自体が理不尽でふざけてる。答えなんて出なくて当然。むしろ、あのトンデモ連中相手に何を基準にして測ればいいの? 出来るのであれば、是非ともご教授願いたいわ」

「それは……」

「身近な例で考えてみなさい。例えば、貴女の主人」

「……しかし、それではあまりに理不尽です」

「理解してくれてありがとう」

 自身の主を引き合いに出されたところで、妖夢はアリスの言わんとすることを理解した。悟りでも開いてしまったのか、目に力がまったくない。

「だからどういう意味なんだよ!」
「素手で大和に勝てって意味よ。こっちは魔力霊力氣は使わず、大和は全力よ」
「いや無理だろ」

 初めからそう言ってるじゃないの、とアリスは嘆息をもらした。
 一筋縄ではいかない幻想郷の住人。その住人をして、化け物とまで言われる彼女らを理不尽の塊と言わずになんと表現するのか。その化け物との彼我の戦力差を明確に把握しているアリスにしてみれば、霊夢たちは今更何を言っているのかと思ってしまう。

「萃香は無傷で、貴女たちは負傷している。万全の状態で勝てなかった。それに、当初の目的だった大和も近いうちに帰って来ることが分かったし、無理に萃香と争わなくてもいいんじゃないかと思うんだけど。
第一、なんで勝てない相手に喧嘩売ろうとしたのよ」

 怪訝な顔をするアリスに魔理沙を、霊夢が手で制する。閉じたままだった瞼は開かれ、まっすぐとアリスを射抜く。

「――ただ、私がやらなきゃ駄目だと思った。誰の手も借りずに一人ででも。
例え勝てないにしても、それを今を逃げる言いわけにしたくない。何時までもおんぶに抱っこじゃいられないのだから。それが嫌なら、やるしかない」

 静かに力強く告げた霊夢に、魔理沙や妖夢がフッ、と苦笑を漏らす。

「霊夢の言う通りだぜ。勝てないからって諦めるんじゃ、師匠の一番弟子の名が廃るってもんだ。だいたい、あれだけボロカスに言われっぱなしなのはあり得ねえ。霊夢、私も一枚噛ませて貰うぜ?」
「現状で勝てないのなら、勝つ方法を探ればいいだけです。あの人を追い越すことに比べたらこの程度の逆境、毛ほどもありません」

 三者三様に覚悟を決めた面持ちをしている。何を言った所でもう止まらないだろう。面倒を引き受けた手前、絶対に無理はさせまいと思っていたのだが、どうやら揃いも揃って無茶をする連中らしい。それも、大和の背中を見て育ったのなら当然かも――と、アリスはそう思った。

「と言うわけで参謀! 策を頼むぜ!」
「誰が参謀よ。そんなのは紅魔館のメイドにでもやらせなさい。……まあ、今回だけは特別に参謀役をしてあげる。頼まれた手前もあるしね」

 魔理沙、妖夢、そして霊夢。程度の差はあれど、アリスの話に耳を傾ける。三人とも分かっているのだ、一人では勝てないことに。だから期待しているのだ。未だ実力未知数の魔法使いに。

「いいこと? 弾幕は頭脳よ。つまり―――」

 ――負けるわけがない。私がいる以上、これは既に確定事項。

「作戦は奇を以て良しとすべし」

 ――勝たなくても良いと思っているその余裕面、剥がしてあげようじゃない。

 端正な唇がつり上がった。


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プロフィール

じらい

Author:じらい
焦らず、急いで、ゆっくり走る。最近人に流される生活を送っている電気の学生。SS書いてます。

時事ネタから古ネタ、二次でもリアルでも何でもOK。浅く広くがモットーな人間です。

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